自己破産と結婚の関係|破産者と婚約者への影響やリスクをそれぞれ解説

自己破産

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結婚は将来を左右する大きなイベントと言えます。

その際、「結婚相手が自己破産をしたが自分にどのような影響やリスクがあるのか?」「過去に自己破産をしたが結婚に影響はあるのか?」など、自己破産をした人や自己破産をした人のパートナーは、結婚後の影響について不安に感じることも多いと言えます。

そこで今回は、「自己破産をした人と結婚予定の人」と「過去に自己破産した人」の双方の立場から結婚への影響やリスクについて解説をしたいと思います。

結婚相手が自己破産をしても結婚相手や配偶者には影響しない

まず、結婚相手が自己破産をした場合に自分にどのような影響があるのか?という点ですが、結論、自己破産をした人と結婚しても直接的な影響はありません。

夫婦である場合、パートナーの抱える借金を返済することが義務。と勘違いしている人も非常に多いのですが、保証人や連帯保証人でない限りは一切関係がありません。

そのため、自己破産を含む債務整理も申立人(本人)のみにしか影響を与えることはなく、「結婚相手」「配偶者」「子供」全ての人に直接的な影響はありません。(*ただし、保証人や連帯保証人は除く

ただし、結婚相手が過去の自己破産をしている場合、間接的な影響を受けることになりますので、その点についても詳しく解説をしたいと思います。

自己破産をした本人が結婚する場合の影響

自己破産をした人が結婚する場合、「申立人(本人)」や「結婚相手(パートナー)」にどのような影響があるのか?この点についても詳しく解説を行いたいと思います。

まず、自己破産のデメリットは「官報に掲載される点」、「財産が没収される点」、「職業制限が発生する点」など複数あげられますが、それ以上に、夫婦の共同生活への影響を意識した方が良いでしょう。

そこで、自己破産をすることで夫婦の共同生活に大きな影響を与える3つのリスクをお伝えしたいと思います。

自己破産をした本人が結婚する場合の3つのリスク

  1. クレジットカードが契約できない
  2. 各種ローンの審査が通過しない
  3. 新規の借り入れができない

クレジットカードが契約できない

自己破産をすると5年間から10年間は個人信用情報機関に事故情報が登録されることになりますのでクレジットカードは使えなくなります。

自己破産後に事故情報が登録される期間

個人信用情報機関名 登録期間
株式会社日本信用情報機構(JICC) 5年
株式会社シー・アイ・シー(CIC) 5年
全国銀行個人信用情報センター(KSC) 10年

そのため、公共料金や携帯電話などの支払いをカード払いにしている人は、自己破産前に全て口座振替もしくは現金払いに変更する必要があります。

また、結婚生活においては、クレジットカードが使えないことへの不便さが露呈することになるでしょう。

例えば、ネットショッピングなどはクレジットカード払いが一般的になりますし、夫婦で共有できるカード(家族カード)を持つ事が出来ないので支出管理も煩雑になる可能性があります。

このような点で夫婦の共同生活に影響を与える可能性がありますので、少しでも早くクレジットカードを契約したい人は「自己破産後はクレジットカードが使えない!事前に知っておくべき知識を解説」をご参照ください。

各種ローンの審査が通過しない

クレジットカード同様に自己破産をすると事故情報が削除される5年間から10年間は各種ローンが組めなくなります。これによる影響は、住宅ローンや自動車ローンが組めない点があげられるでしょう。

例えば、自己破産後に子供が生まれて新居や車を購入したい。と思ってもローンを組むことが出来ませんので、現金一括払いで購入するしかなりません。

もちろん、配偶者に所得があるような場合は、配偶者名義で審査を出すことも可能になりますが、人生の大きなライフイベントに対して自己破産をした事実が足枷になることは言うまでもありません。

そこで、少しでも早くローンを組みたい人は以下の関連記事をご参照ください。

新規の借り入れができない

クレジットカードや各種ローンの契約が出来ないということは、新規の借り入れも事故情報が削除される5年間から10年間は出来なくなります。従って、急な出費が必要になった場合などは借り入れ以外の方法でお金を調達する必要が出てきます。

その際の注意点はヤミ金からの営業です。

自己破産をすると官報に情報が掲載されてしまいますので、それを閲覧したヤミ金業者から「ブラックOK」などの広告で営業される可能性が非常に高い。と言えます。

もちろん、ヤミ金から借り入れをしなければ大きな問題にはなりませんが、金銭的に困っている状態に甘い誘い文句で近づいてくる存在がヤミ金になりますので十分に注意してください。

自己破産をした場合に子供に与える影響

自己破産をした場合に”一番影響を与えたくない存在”として子供を挙げる人も多いことだと思います。

冒頭でもお伝えしたように自己破産は申立人のみに影響を与えますので子供へのリスクはありません。例えば、親が自己破産したことで進学や就職に影響することはありませんし、子供の財産が没収されるなどの心配も不要です。

ただし、「学資保険の解約」と「奨学金の保証人になれない」という2点は、子供の将来に影響する可能性はあります。

ただし、本記事では、結婚前の男女に対して情報をお伝えしておりますので、「学資保険」や「奨学金」への影響は、そこまで意識はしていないでしょう。

実際、学資保険は自己破産後であれば問題なく契約出来ますし、奨学金の保証人も事故情報が削除されれば審査に申し込みすることが出来ますので子供へ直接的な影響が出るとは言えないのです。

とは言え、すでに子供がいるカップルも存在していることから「自己破産をすると家族に迷惑はかかる?破産後の影響について解説」にて自己破産で子供に与える影響を解説しております。

自己破産をした事実は結婚相手にバレないようにできるのか?

自己破産をした事実は結婚相手にバレずに済むのか?という点ですが、自宅や車を手放す必要があることから自己破産をした事実がバレる可能性はあります。

しかしながら、結婚前に持ち家を保有している人も少ないでしょうし、車は手放したと言えば、自己破産をしたことがバレる可能性は極めて低いと言えます。

では、「どのような原因で自己破産をした事実が結婚相手に知られてしまうのか?」と言う点ですが、裁判所とのやり取りをしている書類などを見られてしまった時にバレることが一般的には多いと言えます。

そのため、書類のやり取りは「自宅に郵送するのではなく局留めにする」か「事務所まで直接書類を受け取りに行く」ようにした方が安心と言えるでしょう。

自己破産が他人にバレる可能性は極めて低い

自己破産をすると2回も官報に掲載されるので「家族・知人・職場」にバレてしまうのではないか?と不安に感じる人も多いと思いますが、結論、官報に掲載されても自己破産をした事実がバレることは極めて低いと言えます。

と言うのも、官報は有料の物になりますので、お金を払ってまで官報を閲覧するメリットはほとんど無いと言えます。そのため、毎日官報をチェックするような人はほとんどいないでしょうから「家族・知人・職場」にバレる可能性は極めて低いと言えます。

では、「一体誰が官報をチェックしているのか?」と疑問に感じることでしょう。

基本的に官報を閲覧している人は、金融機関、市区町村役場、税務署、個人信用情報機関、不動産関係、警備会社、保険会社の担当者が中心になります。

そのため、上記の仕事に該当する人が自己破産をすると希にバレてしまう可能性は否定できません。

しかしながら、「偶然、官報を閲覧する職場で破産者のことを詳しく知る人がいる場合にバレる。」と言うことなので、やはりバレる可能性は低いと言えるでしょう。

自己破産と官報の関係は「自己破産をすると官報にいつ載る?掲載期間は?気になる疑問を解説」にて詳しく解説をしておりますのでご参照ください。

自己破産の事実を家族に伝えた方が手続きはスムーズ

自己破産の申立時には、家族の給与明細や通帳のコピーなどの提出が求められるケースもあります。

この理由は、「どこからどのような収入があり、どのような支出があるのか?」を確認するために、債務者だけでなく家族の口座も調べる必要がある場合に提出が求められることになるでしょう。

その際、家族に自己破産をした事実を隠していると、給与明細や通帳のコピーを入手するだけでも一苦労になりますし、手続きに余計な時間が掛かってしまうことになります。

また、自己破産を家族にバレずに出来たとしても、自己破産後の生活でバレる可能性も否定できません。事後に知らされる家族の気持ちを考えると事前に相談し手続きをした方が懸命とは言えるでしょう。

まとめ

自己破産と結婚の関係について解説を行いました。

結論、自己破産をした人と結婚しても直接的な影響を受けることはありません。しかしながら、自己破産をした人は、クレジットカードやローンが契約出来なくなりますので間接的な影響はあるでしょう。

一方、子供への影響もありませんので、双方が自己破産の影響を正しく認識していれば結婚すること自体にリスクはないと言えます。

その際、自己破産は複雑な手続きが非常に多いことから「2019年版|個人再生の評判が良いおすすめ弁護士事務所を5社まで厳選」をご参照頂き実績が豊富な弁護士を見つけましょう。

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